書の間

029 切

四コマ漫画「切」。十一月、口切りの茶事。床には「本来無一物」の軸。毛虫先生が茶壺の封を小刀で切ろうとしている。和香たち弟子三人は手をついて、息をのんで見守る。隅には茶臼が用意してある。蓋を取って中をのぞいた先生は、足袋から足が抜けるほど跳び上がる。畳には足袋だけが残る。それでも顔だけは平静を保っている。先生は壺の口に片目を当てて、もう一度中をのぞく。壺の中に茶はない。小さな僧が木魚を叩きながら般若心経を唱えていて、聞こえるのは「無 無」ばかり。僧の後ろの軸には「品切れ」。

切
切
本来無一物
品切れ
無 無

禅語の間禅語の間
みんなのこと、もう覚えましたか?点